2018年6月26日火曜日

【学生記事】ドイツの国歌

Guten Tag!!
 近頃は多くのメディアで、FIFAワールドカップロシア大会のニュースが取り上げられていますね(ちなみに「ワールドカップ」はドイツ語でWeltmeisterschaft)。
日本は白星スタート、さてドイツは?

なんと初戦のメキシコ戦で負けてしまいました、、、二戦目のスウェーデン戦では、接戦の末勝利、27日に控えた韓国戦もぜひ頑張ってほしいですね。

さて、ワールドカップなどの国際大会には欠かせないもののなかに、各国の国歌があります。皆さんはドイツの国歌を知っていますか?


ドイツの国歌は“Deutschlandlied『ドイツの歌』”です。まず、どんな歌なのか聴いてみましょう。


youtubeより



流れるようなメロディが印象的なこの曲は、18世紀末、「交響曲の父」として名高いF.J.ハイドンによって作曲されました。実は、ハイドンはドイツ出身ではなくオーストリア出身なのです。
当初はハイドンが神聖ローマ皇帝フランツ2世のために作ったもので、のちに自身の弦楽四重奏曲第77番『皇帝』の2楽章にも使われました。初めはオーストリア帝国、オーストリア=ハンガリー帝国の国歌として、使用されました。

Franz Joseph Haydn
Wikipediaより

作曲からおよそ50年後、ドイツ統一の動きの高まりの中、ドイツ人の詩人H.V.ファラースレーベンが『ドイツの歌』の歌詞をつけました。これが、ヴァイマル共和国時代のドイツで、1922年に国歌とされました。



August Heinrich Hoffmann von Fallersleben
Wikipediaより

ヴァイマル共和国時代、ナチス(NSDAP)支配下での歌詞の修正を経て、東西ドイツ統一後の1991年、ドイツの歌の3番のみが、統一ドイツの国歌であると宣言されました。1番と、第一次世界大戦後に作られた4番の歌詞はナショナリズム色が強く、2番は女性差別の表現を含んでいることから、3番の歌詞のみとなりました。

一方オーストリアでは、第二次世界大戦後、W.A.モーツァルト作曲とされる“Land der Berge, Land am Strome『山岳の国、大河の国』”に変更され、現在に至ります。


Youtubeより

どうでしたか?国歌の歴史を知れば、聴くのも楽しくなってきませんか?
ワールドカップ、試合はもちろん、国歌も聴いてみては?という提案でした。

次回は、ドイツ国歌を作曲したハイドンに焦点を当てて、執筆したいと思います。お楽しみに!
ではでは皆さん、Tschüss!!


小林尚暉





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