2017年6月9日金曜日

【学生記事】アントン・ブルックナー


(アントン・ブルックナー Anton Bruckner 1824-1896)
 こんにちは。ドイツ語学科一年のSchöpfungです。名前変ですかね?まあ気にせず・・・

 アントン・ブルックナーはオーストリアの作曲家・オルガン奏者です。名前を聞いたことがあるという人は少ないのではないでしょうか?音楽の授業には出てこない人ですからね。

 ブルックナーはオーストリアのアンスフェルデンというところで生まれました。
 修道院の少年聖歌隊に入ってオルガンを学んでいます。その後はジーモン・ゼヒターという人に和声法や対位法といった作曲の理論を学びます。余談ですがこのジーモンという人を教えたのはアントニオ・サリエリでした。サリエリはモーツァルトのライバルとして知られています。さて、ブルックナーの話に戻ります。ブルックナーは保守的・古典的な音楽を作る人でしたが、急進派であるワーグナーに強い影響を受けます。自らの尊敬する人と反対の位置にある曲を作っていましたが、ワーグナーの影響も受けているため、反ワーグナー派の人から批判を浴びせられたりもしていました。

 この人の作る交響曲はとても壮大で、静かな部分と動きのある部分で造られる独特の「ブルックナーらしさ」が面白いものが多いです。個人的には5番や7番が好きですが、どちらもクセがあって退屈しません。綺麗なメロディもあれば、謎に中毒性のあるリズムもあり、何よりその独特の雰囲気、世界観に引き込まれます。

 ブルックナーの7番。最終楽章が短いとか言われていますが全体として本当に名曲です。最終楽章のラストには勇ましさと美しさがあって、終わり方もクセがあってオススメです。
 この映像の指揮は日本の指揮者として有名な小澤征爾さんです。
 41:00くらいから盛り上がるところです。この2楽章はワーグナーの死を意識しながら書いたと言われており、悲しみに満ちて暗い楽章ですがとても美しいメロディを持っています。

 ドイツ音楽を得意としたギュンター・ヴァントという人が指揮したブルックナーの第5番です。この曲は一際クセがあり、最初は聞いても何が良いのかよく分からないとよく言われています。ですがそれだけ深みがあり、本当に壮大な曲です。最終楽章はかなり面白い展開で、1〜3楽章のメロディを振り返った後独自の展開をしていくというストーリー性があり、曲全体を締めくくるのにここまで適している形はないという壮大な盛り上がりで幕を閉じます。
 1:12:00ほどのところで曲はクライマックスを迎えます。ここを聞くたびに毎回、本当に大きな曲だなと思います。生演奏を聴くとこの最後の壮大な展開に圧倒されて音楽の力を思い知ります。この最終楽章は圧倒的なパワーを秘めていると私は思います。

 音楽の授業で出てくるクラシックを聴いているだけだとクラシックに退屈な印象を持つかもしれないですが、意外と聴けてしまうものもあるかもしれませんよ。

参照


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