ドイツ大使館訪問
クラウス・アウアー公使にインタビュー!
現在、ドイツ大使館文化広報担当のクラウス・アウアー公使に色々とお話を伺ってきました。
―Q1. ドイツ大使館の活動全般について教えてください。
ドイツの代表の「小さな政府」として活動しています。在日しているドイツ人に対してのパスポートの発行、選挙の準備、あとは他国(日本を含め)との関係を維持するため、政府や国民、経済界との連携を保っています。また大使館は大使を中心に領事部門、広報部門などいくつかの部門に分かれています。今回のインタビューなんかは広報活動の1つですね。他にも大使館のホームページやFacebookなどを通じて成果向上を図っています。
―Q2. 文化的なイベントとして、今年は何が催される予定ですか?
たくさん予定されています。今年はドイツとフランスがエリゼ条約を締結して50年目になります。それに因み、ドイツ大使館の外壁には壁画でその歴史が綴られています。また青山で開催予定のドイツフェスティバルにはフランスの人たちにも参加していただきます。9月22日に行われる連邦議会選挙に際して、ジャーナリスト向けのパーティも開く予定です。第一ジャーナリストとしてお二人にも参加していただきたいのですが、なにせ時差が8時間もあるもので…。他にもコンサートや演劇、東北に向けたアクションも起こす予定です。詳しくは大使館のホームページをご覧になってください。Goethe Institutのホームページでもイベントの情報を更新していきます。
―Q3. 大使館のブログに出ている「大使館ネコ」は本当にいますか?
もちろん! 今この部屋にいますよ!「大使館ネコ」は訪れたお客さまを、Young Germanyというページの中の「大使館ネコのきまぐれブログ」で紹介しています。
―Q4. SNSをどのように活用していますか?
(この質問には広報担当のハーニッシュさんに答えていただきました)
SNSは主にホームページの補完として活用しています。Young Germanyのtwitterでは「ドイツのチョコレートの消費量は世界一」などのカジュアルなテーマを扱っていたり、選挙などのシビアなテーマを扱っていたりと、ありとあらゆる側面から更新しています。SNSを通じて発信者と受け手との相互的な関係を築くことが大切だと思っています。何か質問などありましたら是非、みなさん教えてくださいね。
―Q5. ドイツやドイツ語の魅力は何だと思いますか?
「美しさ」です。これは何かフィルターの向こう側からではなく、直接自分で見て、触れて、感じてほしいですね。またドイツ語はとても正確な言語です。医学や法学、哲学はドイツ語で発展してきましたからね。日本語との類似点も多いです。例えば日本独特の「居心地のいい」という表現と、ドイツ語の“Gemütlichkeit”という表現はよく似ています。ドイツ語に限らず、他国の言語を学ぶことでその「美しさ」と、母国語の「美しさ」が見えてきます。これが語学学習のメリットだと思います。
―Q6. 日本のドイツ語学習者、ドイツ語を教えている大学・高校に期待することは何ですか?
言語は人と人とを繋ぐ一種の「道具」であるということを知ってほしいです。あとは500年前のことばかりではなくて、「今」のドイツ、「今生きている」ドイツ語を学んで吸収してほしいです。
―Q7. 公使はいつごろ日本にいらしたのですか?またその時の印象を教えてください。
去年の夏から大使館に勤務しています。日本には過去に4年間滞在していたことがあるので、二度目の来日になります。最初の印象は„Wunderschönes Essen!“ (とても美しい食べ物)でした。寿司や天ぷらなど、美しくて丁寧で美味しい料理がたくさんある印象でした。
―Q8. 最後に新入生に向けてメッセージをお願いします。
ドイツ語を選んでくれてありがとう。そしておめでとう! しっかりドイツ語を学んでください。そして実際にドイツに行って新しい宝物を見つけてください。日本とドイツが更に良い友達であるよう、みなさん頑張ってください!
― アウアー公使、貴重なお話をありがとうございました!
<インタビュー後、ハーニッシュさんに普段は一般人は入れない大使館内と大使公邸のお庭を案内していただきました!>
大使館の造りはとても丈夫で、壁一面コンクリート。東日本大震災が発生した時はあまり揺れを感じなかったとか。コンクリート1枚の大きさは畳1枚の大きさと同じだそうです。フロアーの数え方はドイツ式で、日本でいう2階にあたるフロアーが1階、3階が2階、という感じになっています(日本の1階は「地上階(Erdgeschoss)」)。館内は吹き抜けになっていて、声や音がとてもよく響きます。地上階では様々なイベントが行われていますが、音響が良すぎるため、たくさん音がでるコンサートなんかには向いていないとか。廊下には歴代の大使の写真が飾られていました。建物のデザインはドイツのデザイナーが考えたもので、建築は日本の建築会社が受け持っています。ドイツと日本の融合が感じられる素敵な空間でした。
外へ出ようとした時に気になったのが、大使館の出入り口の重厚な扉。ガラスは防弾ガラスが使われていて、扉は厚く、とても頑丈な造りでした。外に出ると、アートな町ベルリンではお馴染みのカラフルな「クマ」がお出迎え。ベルリン全体で127匹いるのだそうです。日本の「クマ」も写真で見せてもらいましたが、他の「クマ」と比べると少し地味な印象…。
大使の公用車も見せていただきました。約1週間前に納車されたばかりということで、傷1つありませんでした。ナンバープレートには外交官の「外」の文字を囲んで、大使公用車を表す「○」がついていました。漆黒のハイブリッドなBMWはとても神々しかったです…。
その後は大使の公邸の広いお庭にお邪魔させていただきました。入るとすぐに鯉がお出迎えしてくれました。日本風なお庭には、ちゃんと賽銭箱のあるお社や、実際に撞くことのできる釣鐘、来客があったときにお茶会を開いてお客様をおもてなしできる茶室がありました。お庭は毎日お手入れされているらしく、とても綺麗でした。公邸の横にはテニスコートとプールがありました。プールの水は、港区で災害などの緊急事態が発生した際に運用できるようになっています。
エリゼ条約締結50周年を記念して展示されている壁画も見てきました。いたずら防止のため、壁画は特殊な素材なものでできていました。ドイツとフランスの歩みが分かりやすく紹介されていますので、是非、みなさん見に行ってみてください!
― ハーニッシュさん、ありがとうございました!
大使館訪問を終えて、私たちもドイツ語学習に対するモチベーションが上がりました。
☆ドイツ大使館ホームページ☆
☆フォルカー・シュタンツェル大使のブログ☆ (大使みずから日本語で書かれています!)
☆「大使館ネコ」のきまぐれブログ☆(ちなみに3月7日付けのブログに私たちも紹介されています!)
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