本フォーラムのコーディネイターでもある本学外国語学部ドイツ語学科増谷英樹特任教授の基調講演のあと、第1セッションでは「歴史的経験とその継承」、第2セッションでは「国家の政策と社会的受容」、第3セッションでは「移民の受容と国民意識の問題」と題し、専門家によるアクチュアルで示唆に富んだ報告が行われ、それに続いて活発な質疑応答・討論が展開した。
今年で第20回を迎えた本フォーラムは、記念すべき年にふさわしく、一般市民の方々や学生はもちろん、大学、官庁、自治体、マスコミなど各方面から、2日間で延べ約300名と、これまでで最多の聴衆を集め、この問題に対する関心の高さを伺わせた。
増谷教授は今回のフォーラムを振り返り、「グローバル化が進む現代社会において、<人の移動>は、ますます重要な問題となり、また国家によるその統制のあり方も、複雑さを増しています。今回のフォーラムは、<移民・難民・外国人労働者>問題を考える上で、小さいながらひとつの確実なステップになったと思います」と語ってくれた。
なお、パネリストの氏名と報告タイトルは以下の通り。
第1セッション>
ディートリヒ・トレーンハルト氏(ドイツ・ミュンスター大学教授):
「戦後ドイツにおける移民・流入民とその受入れ」、
杉原達氏(大阪大学教授):
「在日朝鮮人の歴史的形成・展開と日本の社会意識−大阪の場から考える」
第2セッション>
カーリン・ヴァイス氏(ドイツ・ブランデンブルク州政府移民統合省オンブズマン):
「ブランデンブルク州における移住と統合政策」、
アンジェロ・イシ氏(武蔵大学准教授):
「在日(日系)ブラジル人の現在の動向と意識」、
青柳伊佐雄氏(草加市総合政策部人権共生課課長):
「草加市の外国籍市民施策について」、
簗瀬裕美子氏(草加市国際相談コーナー):
「『草加市国際相談コーナー』運営活動を通して見えたこと」
第3セッション>
黒田多美子氏(本学教授):
「教科書のなかの移民・難民・外国人労働者−問題提起として」、
岡村圭子氏(本学専任講師):
「多文化共生社会における『国Kuni』と言葉」
2007年12月21日金曜日
2007独協インターナショナル・フォーラム開催
12月8 ~ 9日の2日間にわたり「日本とドイツにおける移民・難民・外国人労働者とその受入れ」をテーマとして掲げ、2007獨協インターナショナル・フォーラムが開催された。
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