こうした中で人々は、クリスマスのための準備に早くからエネルギーを注ぎます。お店のウインドーや個人の住宅の窓はクリスマスの飾りで彩られていきます。最近は日本でもクリスマスのイルミネーションが流行っていますが、日本のようにいろいろな色で派手に飾り立てることはなく、たいていは電球色だけで和やかな雰囲気を演出します。ドイツ人はロウソクの光が大好きのようで、部屋の照明を落としてロウソクの光をつけると気持ちが落ち着き和むといわれますが、そのような光の好みとも関係があるのかもしれません。
「今年の言葉」(日本でいう「流行語大賞」)に「金融危機(Finanzkrise)」が選ばれたことからも分かるように、2008年の後半は、企業の倒産やそれに伴う失業や操業短縮、税制改革などが毎日のように取り上げられていました。HartsⅣという生活補助の受給者も増加の一途をたどり、またホームレスの人びとについてのレポートもTV番組でたびたび取り上げられていました。
にもかかわらず、人びとの購買力は全く衰えを見せていません。8時まで商店が開いているためショッピング・アーケードは仕事帰りにクリスマスのプレゼントを買いに走る人々であふれていました。また土曜日ともなれば、家族で買い物に来ている人々で通りはいっぱいの状態です(ドイツ小売業組合の広報担当も「今年の売り上げに大満足している」とのコメントを発表しています)。

私はゲストハウスの職員の人たちに誘われて、クリスマス直前の22日にクリスマス・マーケットに行ってみました。ハンブルクのマーケットの中でも中心となるのは市庁舎の前のマーケットです。22日はクリスマスの直前ということもあって、日本のラッシュアワー並みの混雑でした。午後8時近くになると周囲がざわめいてきました。「空飛ぶサンタの出番よ」という説明で上空を見ていると、「ホー、ホー、ホー!」という声が聞こえ、サンタ(北ドイツではヴァイナハツマンWeihnachtsmannと言います)がそりに乗って、空中を走っていきました。実は、宙に2本の電線が張られそりのレールの部分がそれに乗っているのですが、暗闇の中を後ろに火花(星?)を散らしながら駆け抜けていく様子はとてもファンタジックでした。このサンタは一方方向にしか走れないらしく、後ろ向きに戻ってきてまた走り抜けるというパーフォーマンスを3回ほど繰り返していましたが、子どもたちは(もちろん大人も)大喜びでした。この様子を是非写真に撮ってお伝えしようと、急いでカメラを取り出し写してはみたのですがほとんど真っ暗にしか映っていませんでした。
その他に、ハンブルクのクリスマスの風物詩はアルスター湖に浮かぶ大きなクリスマスツリーとそのイルミネーションです。湖面が凍ると光が反射して一段ときれいです。

クリスマスをドイツで過ごす機会があったら、ハンブルグの「空飛ぶサンタ」を見に行ってはいかがでしょう(サンタは、クリスマス前の1か月間毎日4時・6時・8時の3回空を飛んでいるようです)。